自分の強みの活かし方

今回担当させて頂くブラジル在住の山崎智彦です。

今回は、「自分の強みの活かし方」について最近気づきがあったので、そのことについてお話しさせていただきます。ぜひ、日頃自分の能力を上げる事ばかりを考えてトレーニングしている人に読んで欲しいです。

日本ではついに緊急事態宣言が解除され、さまざまな活動が再開されることになりそうですが、ブラジルは今また一段とコロナ患者が増えてきており、またこれからといった現状です。

そんな状態でもこの1年ほどは、トレーニングしながら日本食レストランで寿司職人の仕事をさせてもらっているのですが、そこで良い経験をさせてもらいました。

起こった結果としては、「自分のミスで自分の上司の人が出資者の人から怒られてしまい、自分も上司から怒られ、違う店舗で働くことになる」という感じです。

この結果が出てしまったことに対して、かなり落ち込みましたし、上司の人には申し訳ないなという気持ちでした。一方で、今までそんなこと教えてもらったことなかったよっていう気持ちもありました。

なぜなら、その原因となったメニューはいつも自分に任されており、お店として自信を持ってお客さんに提供しているもので、お客さんからもお褒めの言葉をいただくこともあり、評判は良いと思っていたからです。もちろん出資者の人にも提供したり、上司の人の前で作り、アドバイスをもらったりしていました。

 

きっかけ

ではなぜこのような結果が出てしまったのか。そこに「自分の強みの活かし方」のヒントがありました。

普段は2人で仕事していて、各々の得意なメニューで分業しており、その日は1人で、しかも普段あまりやらないメニューが集中して入ってしまい、自分自身が慌ててしまった中で起こった出来事です。

そこを考えたときに、「1人でできないのは実力不足だな」とか「1人だとこんなにできないのか」など自分の出来なかったことにばかり焦点を当てていました。

ですが、ふとした時に、出た結果を受け入れて、「どんな状況なら今の自分の最高点を出せる可能性があったか」を考え始めました。

そして、「自分の苦手なところをカバーしてくれる人がいれば、自分は店の仕事として貢献できるくらいの自分の力を出すことができるんだ」ということに気づくことができました。

たしかに仕事の単純な実力不足なのは変わりませんし、出た結果は変わりません。ですが、「どこがゴールなのか」と「どんなシチュエーションなら自分の実力を発揮しやすいのか」をしっかりと理解していれば、どんな方法があるかは自動的に出てきます。

決して「1人でできなかったからダメだった」訳ではなかったのです。

こう考えると、苦手なメニューを上手いこと上司に手伝ってくれとお願いすることで自分の強みをもっと活かす事ができる状況を自分で作れたかも知れません。

 

サッカーだとどうなるのか?

サッカーの世界なら、1人でチームに練習参加をする時に必要な感覚に近いなと。

自分にどんな強みがあって、どうやったらそれをチームのために活かせるのか。

また、チームのことを考えると自分の何かよりも他の選手の何かの方がゴールに近ければ、それをどうやったら活かしてあげられるのか。

常にゴールは自分の活躍する事ではありません。それがチームの勝利につながるのならそれに越したことはありませんが。

 

なぜ冒頭に「自分の能力を上げることばかり考えている人に読んで欲しい」と述べたかというと、そういう習慣がある人は、「強みの活かし方」が偏ってしまう傾向があると思っているからです。

もっと言えば、足りないところを伸ばそうとして頑張っているのであれば、自分の強みが何かすらも知らない可能性があります。

 

もちろんプロサッカー選手はプロなので、最低限のレベルのボーダーラインはあります。

その底上げも大切ですが、「選手としての価値を提示できる状況、環境を作り出せる選手」が自然とプロと呼ばれる世界に行くなと。

だから、どんな状況でも味方選手とコミュニケーションを取るし、1人で仕事(プレー)をするという判断は本当の最終手段でしかないです。

でも、これが最終手段だと思っていない人は、簡単にこの判断をしてしまいます。単純に自分のことだけに集中していればいいので楽なんです。結果的にチームの勝利に貢献できれば問題はないですが、能力の高いトッププロが集まったトッププロチームの選手たちがそうやってプレーしているでしょうか?

その人の人間性はピッチの上でもそのままです。だから、一緒にサッカーすればどんな人なのか大体予想がつくのです。

サッカーはそういうものだと思います。

 

ちなみに自分は今回のことを通して、「自分の強みを周りに知ってもらう事」と「味方選手の強みを知る事」が自分の強みを活かすために必要だと感じたので、早くサッカーがやりたくて仕方がないです。

長文になってしまいましたが、少しでも読んでいただけたのなら嬉しいです。

ありがとうございました。

 

山﨑智彦(トモ、ザキ、ともちん)

生年月日:1993726

ポジション:SBSMFWG

前所属:REAL SPORT CLUB🇧🇷